儷景温泉会館は、台湾西側の中部、阿里山観光の出発地嘉義から内陸、南東に28kmほど入った所にある、關子嶺(グァンズィリン)温泉にあります。關子嶺温泉は、日本統治時代より有名だった温泉郷で、当時の四大温泉(あとは北投、陽明山、四重渓)のひとつとされていました。 泉質はとても珍しい鉱泥濁泉。ファンゴパック(泥パック)が有名で、美人の湯としても知られています。世界でも数ヶ所しかないという、その珍しい泥湯を求めて行った温泉地は、山の上の涼しげな保養地でもありました。 |
|
左: 丘の上の嶺頂公園地区 右: 嶺頂公園の石碑と不思議な温泉オブジェ? 台湾の温泉マークは、魂や炎みたいな形のことが多いようです。 |
關子嶺温泉は、大きく2地区に分かれていて、川沿い谷間にある關子嶺温泉バス停周辺と、そこから急坂を登って少し行ったバスの終点、嶺頂公園地区にそれぞれ温泉宿やレストランが集まっています。地図で見ると、この2地区は近いのですが、間の上り坂が急なので、自分の行きたい温泉がどちらに近いかチェックしてからバスを降りた方がいいと思います。(バス停から電話をすれば、だいたいのホテルは迎えに来てくれます) 左写真: 谷間の温泉街の様子、旅館が川沿いに並んでいて、丘の上の温泉街とはまた違った雰囲気です。 |
儷景温泉会館は、丘の上の温泉街からの奥にある温泉旅館です。バス停の終点、公園でバスをおりそのまま坂を登って10分ほど、看板の所で左手に曲がって少しの所にあります。 2階建てのシンプルな建物、ちょっとプレハブっぽくて、雰囲気いまいちかなーと思ったのですが、館内はとてもきれいでいい感じでした。 | ||
また、スタッフが皆親切で、英語・日本語もやや通じたのが助かりました。 ちなみに、平日で1泊朝食、入浴券2枚付で、2500元(≒8750円)。2人で泊まればリーズナブル、設備の充実度やきれいさを考えれば、かなりコストパフォーマンスのいい宿だと思いました。 |
左写真: 平日で空いていて角部屋を使えました。窓が大きくて気持ちよいお部屋です。アメニティ類もしっかり揃っていていました。 右写真: 部屋風呂は、ちゃんと泥湯が出る浴槽がありました。 |
部屋風呂(泥湯)の温泉は、なんと54℃。ちょっと入れる温度ではなかったですが、せっかくの泥湯を水で薄めるのももったいなかったので、自然冷却して入りました。 温泉は、岩石層の泥と鉱物質が含まれているため灰色に濁っています。 | ||
少し置いておくと、底の方に細かい粒子の泥がたまってきました。この泥でパックすると美肌効果があるそうです。 上右写真: 貸切風呂が10部屋ほどあって、いろんな石造りの浴槽がありました。どれも2~4人用、24時間やっていて、300元~600元で借りられます。 |
大浴場は、男女別に2つあるのですが、お客が少なかったせいか、1つしかあいてませんでした。(男女混浴なため水着・水泳帽着用)両方あけてある場合は、裸で入れるのかもしれません(歓迎はされないですが)。 脱衣場がちゃんとあって、ドライヤー、綿棒、乳液などのアメニティが揃っていました。きれいで感心。また、水着脱水用の脱水機があったのも助かりました。 | ||
ただ、前に書いたように男女一緒だったので、結局シャワーブースで着替えることになりました。 下左写真: スパプール、いろんな打たせ湯やジャグジーをボタン式で楽しめます。 下右写真: 夜の露天泥風呂と水風呂の様子 |
大浴場には、露天の泥湯浴槽と水岩風呂、屋内にスパプール(25℃ほど、冷たい)、不思議な赤いお湯のジャグジー、赤外線サウナと塩蒸気サウナがありました。 シャワーブースにはシャンプーなども置いてあり、体はそちらで洗います。 泥湯は、しっかり灰色濁のお肌つるつる湯で、乳液に入っているような感じに気持ちよいぬるぬる感がありました。 | ||
同じ温泉地の景大山荘のお湯に比べると、こちらの泥湯の方が濃い感じ、浴槽の底には、泥がたまっていて、泥の沼地を歩いているような感触で面白かったです。 また、浴槽の横に、肌に塗る用の濃い泥が桶に入っていて、ばっちりファンゴパックしてお風呂に入ることが出来ました。なんとも贅沢な気分です。 以上、小さい旅館(28室)ながらもきれいな施設と濃い泥湯が気持ちよい、お勧めできるいい宿でした。単純に日帰り湯としても、300元で入れるのでいいと思います。 ・・・参考までに、他に關子嶺温泉で検討した温泉宿を他、2軒ご紹介します。 このページに紹介した以外にも、紅葉温泉渡假山荘はよい感じだと思います。儷景、景大、紅葉、統茂、仁恵の五軒以外は小さな宿がほとんど、民宿も沢山ありました。部屋風呂でなくて、きれいな癒し系大浴場を希望するのであれば、以上の5軒から検討したらよいかと思います。 ■仁恵皇家温泉渡假山荘 場所: 谷下にある關子嶺温泉バス停留所前、川にかかる赤い橋が目印です TEL: 06-682-2313 URL: http://www.nhrh.com.tw/ |
バス停前にあるという立地と、広いお風呂がうりの温泉旅館です。 日帰り入浴は200元、雰囲気のよさという点では、ちょっと丘の上の施設に劣るかもしれませんが、泉質、泥の濃度はこちらがよいと聞きました(未確認です)。 部屋は写真で見た感じ、ホテルというよりはペンションっぽいアットホームな感じでした。宿泊は2000元~となっていましたが、交渉次第では1000代後半くらいでもいけそうです。 ↓ 広い露天と内湯の様子、もらったパンフレットの写真をとりました。 |
■統茂温泉会館 場所: 嶺頂公園の横、温泉街の入口にあります TEL: 06-682-3456 URL: http://www.toongmao.com.tw/ |
知本、高雄など台湾南部に5つのホテルを持つ、統茂グループの大型ホテル系温泉旅館です。 施設はとてもきれい、お風呂もリゾーティ、プールっぽい感じです。 大浴場は露天と内湯が別にあって、それぞれ400元、貸切湯は800元(平日は600位)です。宿泊は2800元~となっていましたが、聞いてみたら2200まで下がりました。 英語も通じたし、さすがチェーン展開しているホテルだなといった感じ、しっかりしています。値段もお手ごろだし、外れのない施設という印象でした。 |