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La Finca Resort Hotel & Spa, Catemaco, Veracrus : heavenly-spring.com

La Finca Resort Hotel & Spa, Catemaco, Veracrus

La Finca Resort Hotel & Spa, Catemaco, Veracrus
Hotel La Fincaのあるカテマコは、メキシコ湾沿いに広がるベラクスル州の山奥にあり、エコツーリズムと「魔女の町」として知られています。
なぜそう呼ばれるのか、エコツーリズムというのは、湖や滝や緑深い山があるからすぐ納得がいくと思います。そして、魔女の町というのは、なんと年に1回、国中から魔女が集まる「魔女の夜」という集会が名物だからなのです。普段から、ブルホス(魔法使い、黒魔術を使う)やシャーマン(白魔術を使う)の一族がここ周辺に暮らしていて、町中にはなんと「魔法使いの事務所」なんてものまであります。そんな事も関係してか、マヤの時代から利用されてきたテマスカルという、多少儀式めいたスチームサウナも、この町のひとつの売りになっています。そんな、本格的なテマスカルを体験しようと、静かな湖畔の小さな町、カテマコに行って来ました。

★★★
★★★
★★☆
★★
★★☆
Carretera 180 kolometro 147. Catemaco, Veracruz
52 294 947 9700
URL :  http://www.lafinca.com.mx/intro.php
入浴料金 :  500peso (Temazcal)
行き方: ベラクスルから170kmほど南のカテマコに着いたら、市街地に入らずそのまま180号を南へ3分ほど、通りに看板があって左手湖沿いにあります。
1. 2.
1: カテマコ湖畔のエコ体験パーク、Nanciyagaにいたシャーマン。ちょっとしたお払いをしてくれました。
2: La Fincaのプールエリア、湖に面していて開放的、ジャグジーは温かかったです。
カテマコでテマスカルを受けようと思ったら、ここHotel La Finca(4★)か、ホテル Playa Azul(3★)エコロッジ Prashanti Tebanca、もしくはエコパークのNanciyaga(ナンシヤガ)La Punta (ラプンタ)が比較的ちゃんとしているので、このどこかを選ぶと良いと思います。

Hotel La Fincaを選んだのは、カテマコでは一番いいホテルだということと、テマスカルがきれいだったので、ここで2泊してテマスカル体験をすることにしました。ここでは毎晩9時~11時の1セッションのみテマスカルを行っています。他の施設も、決まった曜日の決まった時間に行う事が多いので、事前に確認することをお勧めします(Nanciyagaでもテマスカルを受けたかったのですが、閑散期は週1回金曜だけと言われて予定が合わず断念しました)。


3. 4. 5.
3: ホテルラフィンカのテマスカル。他施設と比べるとやや近代的な外観です。
4: ホテルのプール、普通の冷たいプールで温かいのはジャグジーのみ。
5: 部屋内の様子、広々した各部屋はどこも湖に面しています。
さて、夜になって早速テマスカル体験です。部屋で水着に着替え、ホテルの前庭、芝生の庭園奥にあるテマスカル前に行くと、10名ほどのお客さんが集まっていました。
冬なので寒いかと思いきや、テマスカルで使う火山岩を熱するための釜と焚き木がもうもうと燃えているので、水着でもそれほど寒さを感じませんでした。

まずは、皆輪になって、民族衣装をまとったシャーマン的なマスターから、テマスカルとは何ぞやということや、これからの流れ、また儀式中に使う「自然の恵みのままに」といったような意味のマヤの言葉、「O'mta Kuoyasin (オンタクヤシ)」を教えてもらいました。続いてマスターが、よく祈りやお払いで使う薬草をいぶした煙を全員にかけて、意味の分からない呪文を唱えながら榊のような植物で一人一人の体を払っていきました。ここらへんの流れは、マヤやアステカ、他地方も同様、メキシコの各地で受ける事ができるお払いとほぼ同じです。

6. 7.
6: 1人づつ、全身に泥を塗られていきます。滑らかな泥はひんやり冷たかった!
7: 続いて火山岩を熱する釜で、泥を乾かします。
お払いが一通り終わったら、この地域の名物でもある、熱帯雨林からとれる泥パックを塗られていきます(泥パックがセットになっているのはこの地域だからであって、普通は何も塗らずに入ることが多いです)。全身滑らかな泥を塗られ、焚き木で泥の色が変わるまで乾かしたら、やっとサウナタイムがやってきました。

20人ほど丸く座れる大きさの土で作られたドーム状のテマスカルの中は、はじめはややひんやりしていて真っ暗。その中央に真っ赤に燃えた火山岩を入れていくにつれて、だんだん部屋が暖まり、かすかな火の灯りに目も慣れてきて、落着く事ができました。
マスターが中央奥に座り、謎の呪文のような歌のような物を叫び、皆も復唱していきます。また、テマスカルを出入りする時には挨拶のように「オンタクヤシ」といい、それも皆復唱します。独特な呪文歌をまねしながら、大声を出しつつじわーっと汗をかいていくこと30分もすると、もう全身は溶けた泥と汗でどろどろです。どんどんと運び込まれる火山岩で、ドーム内はかなり高温多湿状態、耐えられなくなったら自由に外に出ることができ、私もくらくらして外で一度涼みました。ほかほかの体には冬の空気が気持ちよく、空を見上げれば一面の星空。芝生にごろっと座り込んでぼーっとしていました。

8. 9.
8: カテマコで一番大きなエコパークのNanciyaga(ナンシヤガ)にあるテマスカルは、ケツァル調です。
9: ここでは泥パックサービス(チップのみで無料)もありました。
ドームに入って1時間ほどでテマスカルは終了、お礼の挨拶のような呪文を皆で唱えて外へ出て、後は各自シャワーで汚れを落として部屋に帰りました。

テマスカルは、単に意味不明の呪文付のスチームサウナ、と言ってしまえばそれまでですが、独特な雰囲気の中、自然の火山岩からの熱によるかなり高温多湿のサウナで、頭がかなりぼーっとしてきた中、思うままに大声を張り上げるというのは、かなりストレス解消になると思いました。ドーム内はほぼ真っ暗で誰が隣にいるのかも分からないので、皆まわりを気にせず自由に吠えたり歌ったり、ある意味ボイスセラピーというか、なんとも自分を解放できるような、そんな不思議な時間でした。

10. 11.
10: カテマコのカテドラル内、外観も内装も、カトリックとメキシコの融合式で独特です。
11: メルギブソン監督の映画、アポカリプトの撮影もあったカテマコの観光ポイント、Salto de Eyipantla。
ちなみにホテルラフィンカは、カテマコでは一番いいホテルですが、一般的には中級ホテルで、客室以外はカフェのような小さなレストランとプールがあるだけの静かなホテルでした。その割りにテマスカルは大きく、マッサージと泥パックの出来るスパを売りにしています。また、時期にもよりますが私が行ったとき(年末年始)は羽蟻が大発生していて、もちろん毎日掃除はされるのですが、廊下の床が真っ黒になるほど。さすが自然豊かな地域だと感心してしまいました。また、エコパークへのツアー(湖を渡っていく)なども扱っていますが、テマスカルや泥パック、周辺の文明や自然についてまとめて体験できるのでお勧めです。

以上、魔法使いの町でのテマスカル体験、豊かな自然、独特な文明の残り香がするような町の雰囲気と合わせて、メキシコの隠された顔をまた1つ発見したような旅でした。テマスカルなら、メキシコ各地のリゾートで体験できますが、商業化されていることも多いので、本格的なものを体験したいと思ったら、カテマコは1つの候補地になると思います。  <2008.1>