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ホテル川久 白浜温泉 : heavenly-spring.com

ホテル川久 白浜温泉

ホテル川久 白浜温泉
ホテル川久は、南紀白浜温泉にある、海に浮かぶように建つ城のような超豪華ホテルです。
1991年バブルの只中に会員制として作られたホテルは、1949年に創業し、昭和天皇も宿泊した木造純和風の旅館川久を立替たもので、今では考えられないような贅沢な建材を使って、贅の限りを尽くした、という言葉がぴったりのとてつもない建物です。が、それが祟って95年に経営が破綻、今は全国にホテルを沢山持つカラカミ観光が運営を引き継ぎ、会員制でない一般のホテルとして運営しています。
現在は色々なパッケージなどで気軽な値段で泊まれるホテルになりましたが、出来た当初は、高級会員制で金箔の天井などが成金趣味のホテル、とも言われたりしていました。が、10年以上たった今、宿の印象に派手さはなく、落ち着いた雰囲気が漂っていました。

★★★☆
★★★
★★★★☆
★★★★★
★★

西牟婁郡白浜町
0739-42-2661
URL :  http://www.aikis.or.jp/~kawakyu/
入浴料金 :  1000円
行き方 : 宿泊者は、新大阪・難波・京都・和歌山駅から無料の送迎バスが走っています。電車の場合、白浜駅までは新大阪から2時間ほど、駅からはタクシーで10分です。白浜空港からはタクシーで15分。車の場合は、大阪から阪和自動車道みなべICから42号で25kmで3時間弱、名古屋方面からも3時間半ほどです。
1. 2.
1: ホテル外観、空想のお城、というキャッチコピーがまさにぴったりです。
2: ロビー横の廊下、続くアーチと床のモザイクが素晴らしいです。
湾に浮かぶようにそびえるホテル川久は、近づくほどに不思議さを増していきました。一見、ヨーロッパ調なのかと思いきや、ベルボーイさんの制服はどことなくイスラム調だったり、和風の部屋があったりお風呂は中華風だったり。とにかく何風なのかはわからないのですが、色々なテイストが不思議なハーモニーを造り出しているところが川久ワールドだなあ、と思いました。また、建物内の細かい作りこみがすごく、その建材を見ているだけでほぅ~っとため息が出てしまいます。

3. 4.
3: 大浴場、紫府。高野慎の浴槽に、陶芸家青山禮三氏の描く仙人画。
   シンプルながら、独特な雰囲気の浴室です。
4: 露天風呂は、城に囲まれた中庭のような場所にありました。
   せっかくだから海に面していたらいいのに・・・。
まずはとてつもなく広い中央ロビー、床のモザイクの素晴らしさはさることながら、高い天井ドームを支える立派な柱、この青い高そうな人口の大理石柱、1本で1.5億円だそう。それが20本で30億・・・気が遠くなります。
もちろん、床のモザイクはイタリアから職人を呼んで手作業で作られたもの、天井はフランスから職人を呼んでこれまた一枚づつ金箔(それも22.5金という純度の高さ)を貼り付けたものです。外装の煉瓦はイギリス製、レストランのフレスコ画はイタリア人画家のもの、壁には2世紀頃に作られたアンティークビザンチンモザイク、などなど、とホテルのどの場所を見ても、とにかく今では絶対に造れない、恐ろしいこだわりようです。

5. 6.
5: エントランスロビーで、受付のお姉さんと。
   ここは地球のどこにいるのか分からなくなる不思議スペースです。
6: 露天風呂は意外にも、あっさりシンプルな岩風呂でした。
さて、本題、お風呂の話に写ります。ホテル内には、大浴場内湯が二つあり、男女で入替え制になっています。漢の時代を思わせる浴場「紫府」は、壁一面に陶芸家の描いた作品がかかれた、なんとなも高級感ただよう石造りの浴場です。
写真には写ってないですが、両側に体を洗うブースがあり、そこも黒い石造り。なんとも他のホテルでは味わったことのない不思議な贅沢感がありました。決して広いお風呂ではないのですが、卵型の浴槽や木材の床など素敵な造りです。また、ここには露天風呂が併設されています。露天は、シンプルな和風岩風呂ですが、そこからの眺めはヨーロピアンな建物。なんとも不思議な組み合わせでした。
もうひとつの浴場「遊斉」は、露天なしのシンプルな御影石でできたお風呂でした。
温泉は、無色透明のナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉です。やや硫黄臭のするなめらかな温まる湯でした。

7. 8. 9.
7: ここはトイレ入口、あまりに広いので写真を撮ってみました。
   他エレベーターホールなど、どこも広々です。
8: ラウンジで優雅なお茶を。ティラミスが美味しかったです。
9: 白浜には、公共浴場が5つあります。
   その中で日本最古の湯と言われている、海が目の前の「崎の湯」はおすすめです。
白浜温泉には、5つの公共浴場と日帰りの施設が5つ、他にホテルも日帰り入浴が出来るので、どこに入ろうか迷う所だと思います。気軽な公共風呂や、とにかく露天風呂が沢山ある「白浜温泉パーク」もいいですが、個人的にはせっかくここまできたら、300億かけて作られたというホテル川久に足を踏み入れてみることをお勧めしたいと思います。
とにかく、書ききれないほどの館内にちらばるこだわりは、旧オーナーの「世界の数奇屋ホテルを作る」という夢の実現形であり、その強い想いに素直に感嘆しながら入るお風呂はまたしみじみとしたものでした。洋風でも和風でもなく、色々なテイストが交じり合ったカワキュウワールド、一度体験して損はないと思います。  <2003.8>