大滝温泉は、修善寺と河津の間、ちょうど伊豆半島の真ん中らへんにある七滝温泉郷の中にあって、大滝の近くにあるので、この天城荘のみが大滝温泉と名乗っています。 この大滝(おおだる)温泉の一軒宿、天城荘ですが、高さ30mの大滝を眺めながらの滝見露天風呂が有名な旅館で、それに加えて谷間に広がる数々のお風呂の数はなんと28種類。あちこちに点在しているので、1泊しても全て巡るのは結構大変です。また、旅館自体は、客室とお風呂以外は、宴会場とちょっとした売店、スナックがあるだけの、本当にお風呂に入るお客さんのための宿です。周辺が自然に囲まれていることもあり、原生林を歩くエコツアーや、乗馬、パラグライダー、陶芸教室などの体験ツアーも近くで楽しむことができます。 |
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さて、日帰り入浴で入ってきましたが、29種類あるうち、旅館内の宿泊者用浴場を除く15種類のお風呂に入る事が出来ます。 左は、よく雑誌にも登場する大滝の前の露天風呂にて。大滝を眺めながらの風呂はとにかくすごいのですが、写真だとあまり迫力が伝わらないのが残念です。 他にも五右衛門風呂や穴風呂、露天風呂も何種類もあってよりどりみどりなんです、が、逆によりどりみどりすぎてレジャー傾向が強く(基本水着着用なこともあり)、私としては、滝の近くに大きな浴槽をどん、と作って普通に裸で入れる野外露天風呂にしてくれた方が好みだな、と多少残念に思えました。また、水着に着替えてお風呂にいくまでの道は、大滝を見学する服を着た一般観光客と一緒というのもちょっと微妙でした。 |
これは蛇の湯露天、大滝ほど立派でないとはいえ、こっちもなかなか味のある滝見の湯でした。 それにしても、広い敷地にやたらぽつぽつと岩の露天があるので、お風呂に入っているというより、川沿いの温かい池にはまっているような気がしてきて不思議でした。 また、他に印象的なお風呂というと、穴風呂ですが30メートルもまあよく掘ったなあ、と頑張りが伝わってくるお風呂で、中は蒸し風呂状態になっていました。 お湯は温度も様々、露天は全体的にぬるめでしたが(天候によって)、なめらかでいい湯、アルカリ性の単純泉です。自家源泉が4本あって、湧出温度が38~49℃と低いので加水せずそのまま利用しているとのことです。 成分表はこちらから |
よく雑誌などで見かける第2の名物、五右衛門風呂。 それぞれに入っているお湯は別に同じだったような気がしますが、この七滝温泉の名前の由来である七つの滝の名前がついた7つの湯になっています。ちゃんとした五右衛門風呂ではなく、実際はただ釜型の小さな浴槽が並んでいるだけのお風呂ですが、眺めもよく、友達何人かと並んで入ると面白いのかなと思いました。 |
洞窟風呂の中でとってみました。 道端にあるこの洞窟風呂、滝の近くには穴風呂もあります。どちらもミストサウナ状態、暗さも手伝って落ち着きます。 そしてこの洞窟風呂、笑えたのが、中に男性シンボルの石像がどーんとおいてあって、なんともはやここにもか・・・と。子宝の湯だったのかもしれません。 | |
以上、とにかく点在する色々なお風呂に入りながら巡っているだけで、かなり時間がかかる大規模な温泉旅館でした。大滝の湯だけ入れればいいや、という人やレジャー感覚で、家族、友達同士とわいわい入る、というのであれば、日帰りでも十分かもしれませんが、私は日帰りの約半分のお風呂だけでも巡るのが大変で、あまり落着いて入浴できなかったので、やはりちゃんと入浴したいと思ったら宿泊して堪能するのがいいかと思いました。夜や早朝なら、滝を見にくる観光客もいないし、自然に囲まれた露天風呂では、昼間とはまた違った風景を楽しめると思います。 <2003.11>
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