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縄文天然温泉 志楽の湯 : heavenly-spring.com

縄文天然温泉 志楽の湯

縄文天然温泉 志楽の湯
志楽の湯は、都会に縄文の森を復活させよう!というコンセプトの元、黒川温泉の立役者、新明館3代目館主である後藤哲也さんプロデュースによって2005年4月にオープンした日帰り施設です。
南武線の矢向駅近くある工場跡地に出来た施設なので、まわりは工場だったり古い団地だったり、ちょっとうら寂しいような住宅地の中にそれはありました。駅から歩いてくると、道路面には駐車場が広がり、その奥に簡素な黒い建物が並んでいます。雑木林のようにまばらながら木も植えてあって、正面に蕎麦を中心とした和食の「志楽亭」が。その横の古民家のような入口を入ると、黒い古木梁が懐かしい温かい雰囲気のフロントがありました。

★★☆
★★
★★☆
★★★☆
川崎市幸区塚越4-314-1
044-533-8888 , 0120-650-711
URL :  http://www.xn--m6ts8s.com/
入浴料金 :  850円
アクセス: JR南武線の矢向駅から徒歩7分
施設はシンプルな平屋造りで、入口の本館には、休憩室と整体コーナーがあり、お風呂は別棟にあります。
システムは至って簡単、銭湯形式に普通にフロントで最初に入浴料を支払うだけ。休憩所で何か食べたりするのはまたその都度お金を払います。
写真下左 : フロント横にある畳敷きの休憩コーナーはオープンなため、女性がまったりごろごろするには抵抗があるかも。ジュースが150円くらいから、おでんやおにぎりという軽食をサービスしていました。
右 : 脱衣のロッカー、100円リターン式です。
パウダールームはすごくシンプルでちょっと淋しい感じ、男性の設計だなーという感じがしました。
お風呂は、内風呂3つ(高温浴槽・ぬる湯・樽風呂)、露天1つ、サウナが1つありました。
まず、浴室に入っておっ!と思うのは床がタイルでも石でもなく、コンクリ+砂利のざらざらした仕上げになっていること。足裏には心地よい刺激になりますが、転んだらかなり痛そうです。
洗い場は仕切りのないオープン式、あえて会話を楽しんでほしいということでこの形にしたそうです。洗い場は32個もあり、浴室の大きな部分を占めています。お風呂の大きさに比較して洗い場の席数が多いので、これがいっぱいになるような混雑時は、お風呂はすごいことになりそうだな、と思いました。
泉質は、ナトリウム塩化物強塩泉、弱アルカリ性で、東京周辺によくある泉質です。茶色く透明でしょっぱいお湯を、1300mからくみ上げています。内風呂はやや濁っていたのですが、露天は透明茶色だったので、単に内風呂が汚れていたのかもしれない・・・と思うと少し恐い気がしました。
温度設定はほどよく、高温浴槽・ぬる湯とも露天のある庭を眺めながらまったり入れました。(ただし、露天風呂の奥に隣のマンションが見えてしまうのが残念)
また、味噌樽風呂は白湯で、塩素臭が強くて入る気になれなかったです。
女性風呂には、縄文蒸し風呂がありますが、これまたコンクリそのまま粘土細工のような面白い造りでしたが、スチームは弱かったです。


露天風呂のお湯はやや熱めの42℃、でこぼこにはまって、海岸にうちあげられたトド状態のおばさん続出。
確かにまねてみると、これが絶妙に気持ちよかったです。
露天風呂は、黒い雨避け屋根があって本当に黒川風。
ごつごつ岩を使った浴槽や浴室内は、縄文風というか、その荒々しい雰囲気が面白いなと思いました。これだと掃除は大変だし、足をすってしまう人も多いだろうけど、滑りにくい所はいいと思います。お風呂の浴槽周りの石や洗い場も、全体的にごつごつざらざらした石を使ってあり、怪我した!とかクレームも結構出ているようです。
個人的には、そこがこの施設のこだわり部分であり面白いと思うのですが、日常の銭湯化している場所ではやはり使いやすさや安全性も重視しなくちゃいけないんだろうなーとしみじみしました。
夜の方が黒川っぽい雰囲気が出ています。
以上、志楽の湯の簡単な感想ですが、850円という金額を考えれば十分納得のいく造りだと思います。
ただ、黒川温泉を期待して行くとちょっとがっかりかもしれません(宿泊2~3万する黒川の旅館群と入浴料850円の施設を比べるのがいけないのはわかっているのですが)。
温泉だけでなく、色んな工夫によって元気や太古の活力を取り戻そう、というコンセプトは非常に面白いので、今後も頑張っていってほしいと思います。
個人的には、雰囲気はなかなかでも温泉も普通のお湯だし、近くにいてふらっと寄るにはいいですが、わざわざ遠くから電車に乗ってまで行く場所じゃないかな、と個人的には思いました。これはちょっとうら寂しい周辺の環境や駅からのアクセスも関係しているかもしれません(例えば深大寺温泉は、そのアクセスが楽しいからつい行きたくなったりするし)。また、周辺が縄文の森っぽくもっと緑が増えたら、もっといい感じになるかもしれません。次行くとしたら、緑が茂っている季節に行きたいと思います。せっかくのコンセプトをもっと大切に、どんどん縄文っぽく進化していってほしいなーと勝手に思いました。  <2006.2>