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箱根強羅環翠楼 : heavenly-spring.com

箱根強羅環翠楼

箱根強羅環翠楼
箱根湯本から登山鉄道で40分ほど、緑の渓谷やスイッチバックして一生懸命坂を登っていく車体を楽しんでいると気がつけば強羅駅に着きます。ケーブルカーへの乗換え駅なので他の駅よりにぎやかな駅前から少し坂を降りると、あっという間に静寂の世界、強羅環翠楼に辿り着きます。
小川が流れ、青竹が涼やかな窪地に建つ館は、旧三菱財閥の岩崎家の別荘で、旅館として運営を始めたのは昭和24年からとのことだそうです。
知人の家のような小さな玄関をくぐると、着物の仲居さんたちが数名お迎えしてくれました。
広々したフロントではない、数畳の玄関間に体を丸めた仲居さんたちが近い距離にいてちょっと気安くなかったですが、部屋は広々。窓から見える庭園の緑がまぶしかったです。

★★★
★★☆
★★★
★★
★★★
〒250-0408 神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300
0460-2-3141
URL :  http://www.gourakansuirou.co.jp/
入浴料金 :  外来なし
行き方 :
箱根登山鉄道 強羅駅から徒歩3分
強羅駅横の踏み切りを駅の反対側に渡ってすぐの横道を右へ降りていくと環翠楼の看板が見えます。入口の小橋まで番頭さんが出迎えてくれました。
1. 2.
1: 庭園を眺める露天風呂
   風呂は男女別の内湯2つと新しくできた離れにあるこの露天風呂の3つがあります。
2: 青い絨毯が美しい応接間 ちゃんとした暖炉があり、外から見たらレンガの煙突がついていました。

3: 木立の部屋からの眺め 庭園の緑の奥に青い山が見えました。2階からは大文字焼も見えるそうです。
4: 宴会場の奥にある会議室 ここで昭和36年、日米経済会議も行われた由緒あるお部屋です。
3. 4.

温泉は、敷地内の2ケ所の源泉からひかれています。どちらもアルカリ性の単純泉、無色透明の滑らかな湯です。
特別な個性があるわけではないですが、露天風呂は常にお湯が掛け流しになっていて、横の洗い場が浴槽からあふれ出るお湯で、常に薄い温泉の流れに覆われている所が素晴らしいと思いました。
もちろん循環や消毒はしていません。

5. 6. 7.
5: 天皇皇后のご宿泊のために造られた離れ、錦華亭 和室2室に加え、レトロモダンな洋室もあります。
6: 内湯「巽の湯」 木造+石張りの四角い浴槽は湯治場の雰囲気たっぷり
7: もうひとつの内湯の浴槽はタイル張りの不思議な形
   小さい方の楕円形浴槽は、淵に頭をのせて体がちょうどぴったりはまる、深さ30cmほどの寝湯です

8: お食事は定番型の会席料理 近場の海で撮れるお刺身や、金目の煮付が美味しかったです
9: どの部屋もとにかく窓の外の緑がきれい
10: 湯治場風の脱衣場
   ルービンリキと書いてある大きな鏡とか大きな青い扇風機など味がある小物がちらほら
8. 9. 10.

昭和天皇もお泊りになった歴史ある館内は、どんなに贅沢な造りかと思いきや、全体的に敷居の高い旅館というよりは、少し品のよい湯治場という雰囲気が漂っています。廊下の窓には昭和ガラスがゆらゆらと中庭を映している所が素適、また小川も流れる庭園の散歩道を歩く楽しみもあります。
また、会議場や宴会場の部分は、東南アジアで見るようなかなり高い高床式になっている所が面白いなと思いました。(1階が2階の高さになっています)

以上、アクセスは駅前という便利な場所ながら、隠れ家別荘的な宿は、まったり篭るにはいい宿だと思います。ただ、残念なのは、昔からの旅館によくあることですが、古い仲居さんたちが多い割にサービスの質があまり高くないこと。あくまでここは湯治場だと思って、お風呂と緑とまったりした時間を楽しむ宿だと思いました。
普通のお部屋で21,000円(1泊2食付)、天皇の泊まったスイートの離れで31,000円ほどとそれほど高くもないので、プチ贅沢をしたい時には良いかと思います。  <2006.7>