ドナウを挟んで広がるハンガリーの首都、ブダペスト。 別名、ドナウの真珠、ドナウの薔薇などと呼ばれ、その街並みと城が世界遺産に登録されている事は知られていますが、意外にも温泉の町であることは知られていないのではと思います。 太古の昔海底だったところが隆起して出来たブダの丘は、主に石灰岩で出来ており、その石灰成分を溶かした湯が盆地のようにくぼんだ町に湧いてくるとのこと。そのため、ブダペストは温泉だけでなく、洞窟もあるという見どころたっぷりの街なのです。 そんな首都には沢山の公共浴場がありますが、観光客に有名なのは、宮殿のようなセーチェニやゲラート、また地元の人が多いルカーチやルダシュ浴場なども中心部にあります。 |
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1: マルギット島は全体が公園になっています。とにかく広々、きれいに整備されています。 2: ホテルのスパエリア。中央の銀の筒から温泉が流れ出ています。 |
温泉の街ブダペストで、日帰りの共同浴場だけでなく、ホテルでもに温泉に入りたい!と思うと、公共浴場とホテルがくっついているゲラートか、ここダニュビスホテルのどちらかになります。 というわけで、町の中心から少し北、ドナウに浮かぶ緑の島、マルギット島の中にある温泉ホテルに泊まってきました。中心地やお城から近いにも関わらず、島全体が公園になっているので、ホテルも緑に囲まれた静かな郊外のリゾートといった趣でした。 |
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3: プール中央にある洞窟?的歩行湯。下は砂利石が敷いてありました。 4: プール横の温暖室、ここだけ内装がヨーロピア~ン、という感じ。 5: 土偶のような飲泉所もありました。小さなコップに汲んで一口。体に効きそうな硫黄味です。 |
ホテルの中、スパエリアへは、ホテルのカードキーを使って入ります。大きなホテルなので、ふらっと入る外来の人を防ぐためでしょうか。治療のため外から利用する人もいるせいか、受付や廊下はどこか病院のような雰囲気が漂っていました。 入口でタオルを借りて、男女別の更衣室で水着に。着替えだけは男女別で、中はもちろん混浴?になっています。 大きなメインの温泉プール(写真2)が39℃、湯口はもっと温かく41℃ほど、硫黄臭すべすべのいい湯です。他は、38℃のジャグジー、37℃、36℃のプール、冷たい歩行足湯、普通(真水)の15mほどのプール、スチームサウナ、フィンランドサウナがありました。 |
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6: ホテルのレストラン、朝食ブッフェは種類がそこそこあって(ハンガリーの割りに)よかったです。 7: 水泳用プール。やっぱりみんな温かい湯のほうに集まって、こちらはあまり泳いでませんでした。 8: ペスト側から見た自由橋。向こう岸の橋右手が王宮の丘、左手に見える建物が、ホテルゲラートです。 9: ホテルのスタンダードルーム。定番型のこざっぱりした部屋ですが、 公園に面していて、窓の外が一面の緑というところが非常に気持ちよかったです。 10: ブダペストに来たら、やっぱり行ってほしいセーチェニ浴場。とにかく広いです。 |
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充実のスパエリアに満足しつつも、日本人としてはあと1つ!温かいプールがあれば・・・という点が残念。せっかく湯口からはあつあつの硫黄湯が出ているので、ちょっとした湯溜まりがあればなぁ、と。 ハンガリー人には熱湯好きもいるし、比較的涼しい気候のブダペスト、需要はあると思うのですが。 (ちなみに、日本のように裸で入る男女別浴場はありません。) とは言え、充実の施設、街歩きをして疲れた体を休めるにはちょうどよいし、スパ好きの人なら、サウナ、ジャグジーなど交互に使って半日のんびり過ごすことも出来ると思います。湯や浴場の質を求めるのであれば、公共浴場の方がよいかもしれませんが、宿泊場所として、海外の観光客慣れもしているし、ほどよい中高級感の漂う雰囲気で、宿泊一部屋100ユーロ(2人なら1人50ユーロ)ほど。気軽に使えるホテルなので、初めての海外温泉体験の人にもお勧めできるホテルだと思いました。 <2006.9> |