イエパナスは、タバナンの北、バリ島で3番目に高いバトゥカウ山の麓にある温泉リゾートです。 イエパナスとは、直訳すると「温かい泉」という意味なので固有名詞ではなく、別の温泉もイエパナスという名前がついていたりします。が、ここが有名なので、ガイドさんにタバナンのイエパナスと言えば、すぐ案内してもらえると思います。 クタやデンパサールから約1時間半ほど、これがメインロードか?というような細くごっとごとの道を行くと、プナタハンの町外れ、道沿いにリゾートの看板が出ています。 小川が流れ木が生い茂る駐車場を越えると、きれいに拓かれたバリ風リゾートが現れました。 |
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1: きれいな水色のプールからは、向こう側のライスフィールドが。 2: 温泉はこの色、茶褐色に濁っています。この2色のプールの色の対比が美しかったです。 |
ゲートを入ると、正面に受付棟、その両脇にレストランカフェ棟が並んでいます。さっそく受付で入浴料を払うのですが、ここで値段にびっくり。日本にあっても高いと思うその価格(約2,800円!)は、適当にぼっているわけではなく、地元価格の数倍の観光客価格で一定になっています。(そんな料金にもかかわらず、ぽつぽつと西洋人・日本人・現地人のお客さんが見られたのは不思議でした) ここには宿泊用コテージもあり、泊まり客は温泉に自由に入れます。ホテルは現地人価格25$、観光客は60$なので、現地人と一緒なら日帰りと同じ値段で泊まれて、温泉入り放題でお得です。本当に不思議な価格設定でした。 |
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小さな公園といった感の敷地は、丘の上からホー川の横まで下っていっています。川を挟んで反対側に段々畑のライスフィールドを臨んだ斜面には、大きなプールが2つ、貸切の露天風呂が4つ、川沿いの小さなプールが2つ(閑散期のせいか水が入ってなかった)がありました。 まず貸切の温泉に案内されますが、人が来ない間湯をとめていたのかたまりっぱなしの湯で虫が浮きまくり、湯量も少なめでちょっと気持ちいい感じではなかったです。すぐ湯とジャグジーをつけてもらって、気持ちよく入れるまで少し時間が必要でした。 |
3: カエル型の湯口で遊ぶ子供たち。 他に人の顔の湯口や女神のおっぱいから湯が出ている所もありました。 4: 貸切温泉は、和テイスト?の岩風呂風。ただ、パラソルや周りの椰子の木がやっぱりバリです。 5: オープンな受付棟、英語はあまり通じませんでした。 6: 丘の上、プールを見下ろす位置に建つ、宿泊用コテージ。I一軒家といった感じでかなり広そうです。 7: 道路沿いの看板、ロゴマークがちょっと台湾の關子嶺温泉っぽいなーと思いました。 |
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湯は灰褐色の濃い濁り湯で、さらっとした触感、温度も38℃ほどと入浴にちょうどよい温度でした。硫黄と鉄分を含み、皮膚病にも効くとのことです。 大きなプール、上の段は温泉ではないのですが、なぜか水がきれいな空色に濁っていて30℃ほど、塩素臭がしました。何か消毒兼色付けのような薬剤を入れているのでしょうか。 下段のプールは温泉で36℃ほど、貸切湯と同じ褐色に濁っていました。暑いバリにおいて、下段のプール位がちょうど入りやすい温度のですが、やはり貸切湯のような湯の新鮮さはなかったです。 斜面に配置されたプールや、バリの田舎風景を眺めながらの湯はそれなりにいい雰囲気ですが、近代的なリゾートを想像しているとちょっとギャップがあると思います。田舎の公共浴場がちょっとおしゃれになった、という程度のリゾートなので、ちゃんとした脱衣所はないし、きれいなシャワーもありません。 プール自体はいいのですが、日帰りで入る場合、その前後がちょっと女性には気になる所ですよね。そういう点と価格を考えるとコストパフォーマンスがいまいち、あまりオススメはできない温泉でした。 ただ、単に温泉プールだけを考えれば、貸切湯でゆうゆう湯浴みでき、眺めのよいプールは雰囲気よいので、日帰りでなく、宿に泊まってしまって、早朝や夜ゆっくり入るという使い方なら、バリでの隠れ家的施設として1泊ほどしてみるのもよいと思いました。 <2007.1> |