コパンルイナス(直訳してコパン遺跡)は、その名前の通り、世界遺産の遺跡がある小さな国境近くの村です。 コパン遺跡は紀元前8世紀頃に作られたマヤの遺跡で、日本人考古学者の中村誠一氏によって発掘された事、日本政府からの約2億円の支援があった事などが、日の丸と共に入口に大きく書かれていました。 そんな日本に由縁のある遺跡の町の郊外には、温泉公園がありました。 遺跡を見る以外何もない、本当に小さな村なので、遺跡巡りで足が疲れて時間に余裕があれば、ふらっと寄ってもいいのではと思います |
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1: ガテマラとホンジュラスの国境 とてもよく使われる観光ルートなので、あっけないほど簡単に通過できます。 2: コパンルイナスの町のセンター 遺跡調なモニュメントや熱帯の植物などで整備されたきれいな公園です。 |
ガテマラ国境から10kmの所にあるコパンルイナスは、コパン遺跡を見に来る観光客でのみ成り立っているような、小さな可愛らしい村です。 中央広場はきれいに整備され、そのすぐ横に博物館や市場などが並んでいて、非常にコンパクトにまとまっています。30分もあれば、一周できてしまうほどの規模の町には、安宿やそこそこのホテルが数軒、食堂、旅行会社もありました。また、コパン遺跡はここから歩いて20分ほどの町外れにあります。 とにかくのどかで人もゆったり、それでいて外人観光客慣れしているので、他の町よりは英語も通じ易く(中米はスペイン語メインで英語が通じない事が多いです)、滞在がとても楽な村でした。 |
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3: コパン遺跡、球戯場を上から見たところ。大体どこのマヤ遺跡にも、球戯場はついています。 4: あちこちに柔かい曲線の彫刻が見られました。 当時、日本は縄文時代、なんとか土器は作れるものの、藁組みの家に住んで 集落規模で生活していたのに比べ、この大規模都市跡は、文明の早熟さに驚かされます。 |
まずはコパン遺跡を見ないことには、この町に来た意味がないでしょう。センターからほどよい散歩の距離にあって、きれいな公園のように整備された遺跡は広く、ピラミッドや神殿、球戯場や神の像などが点在しています。残念ながら日本語はないですが、英語かスペイン語のガイド付で回れます。 遺跡を見終わったら、あとこの町で出来ることと言えば、ホースライディング(馬に乗ってそこら辺を散歩)や、近辺のエコツアー(川や洞窟などがある)に参加するかしかなく、ここでやっと温泉に行くか、となりました。 ちなみに、馬に乗って川にも行きましたが、ちょっとした時間つぶしにはなっても、特にあえてここでしないといけない、というほどのいい景色や体験はなかったです。 |
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5: 源泉からの湯と川の水とでほどよい温度になる所があり、地元の人のお風呂状態になっていました。 6: 整備された公園の温泉プール。無意味に広かったです。 |
温泉へ行く方法は、街中にある旅行社からのツアーで行くか、個人でそこら辺の人に交渉して車を出してもらうか、誰かの乗合車に便乗するか、のどれかになります。 旅行社では、人数が集まらないとツアーを組んでくれない(もしくは最低人数分の金額を払わないといけない)ので、実質個人旅行で行くのは、よほど時間がないと難しいと思います。(同乗人数によって15~25$、毎日昼頃出発すると言っていました) 私は、街中で仲良くなった人に相談して、車を出せる人を紹介してもらいました。ただ、これもチャーターのような形なのでそれほど安くなく(10$)、一番いいのは、ちょうどいいタイミングで地元の人が乗る、乗合の車を見つけて乗せてもらうのがよいでしょう。(それにはスペイン語が必要です) |
7: 温泉プールは2つありました。 片方に源泉からパイプで湯を引いていて、もう片方の浴槽に流れるようになっていました。 8: 川を挟んで、公園の反対側に源泉が湧いています。写真はその山に入るための入口です。 9: 温泉横の川にかかるつり橋、ゆれますがそれほど高くないので恐くはないです。 |
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温泉は、町から乗り合いバンでダート道を45分ほど。特に景色がいい道、というわけではなかったですが、藁葺き小屋にニワトリが走り回っていたり、ホンジュラスの田舎の風景が見れたのはよかったです。 温泉は、森が一部拓けたような空き地にありました。入口には一応受け付け小屋があって、そこで入場料を払います。何もなく広い平地に温泉プールが2つと自然の川がそのままお風呂になっている所がありました。 お湯はやや黄緑色透明、でもこれはお湯の色なのかコケなのかは不明です。蛇口からどぼどぼと流れ込む湯は無色透明、特に匂いのない、40度ほどで気持ちよい適温でした。プール内は38度くらい、冬だったのでお湯がぬるくて外にでれなくなり、最後はホースから出てくる冷めていないお湯で全身を温めてから着替えにいきました。夏なら十分の熱さだと思います。 横の川の温泉は、川の向こう側に源泉があり、そこから熱いお湯が流れてきて、川の水とあわさって適温になっていました。夏ならもっと広い範囲で入れるのでしょうが、真冬だったので、お湯の流れ込むほんの一部の所に人が集まっていました。 地元民の銭湯状態になっていて、ここでみんな平気で石鹸で体を洗う洗う!こんな自然な川でそんな泡を流すかー!とちょっと見ていて何とも抵抗がありましたが、お湯を浴びる場所のない地元の人にしたら、貴重なお風呂なので仕方がないのでしょう(ホンジュラスでお湯シャワーなんてものは高級ホテルでしか存在しないです)。 当たり前ですが、混浴、でみんな下着だったりTシャツだったり。手前のプールも、水着着用です。 山に湧いた湯を、コンクリの浴槽にひいただけ、という単純な造りでしたが、それ故に新鮮で、ほどよい温度の湯とのどかな雰囲気が気持ちよい温泉でした。ちゃんとした脱衣所やシャワーなどの施設はないですが、源泉からひいている新鮮なお湯パイプがあるので、へたな温泉施設より十分きれいになった気がしました。夜は明かりがなく真暗になるので、遺跡巡りが終わった後すぐ、日が落ちる前に、ちょっと一息入れるのにいい温泉だと思います。 <2003.12> |