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Upper Hot Springs. Banff : heavenly-spring.com

Upper Hot Springs. Banff

Upper Hot Springs. Banff
3000m級の山々が連なり、湖や氷河、滝など雄大な自然が広がるカナディアンロッキー、日本と同じ環太平洋火山帯に属するため、温泉もあちこちに湧いています。カナダの温泉のほぼ9割がこの西側、ブリティッシュコロンビア州に集まっているのも、そういった地理的なものでしょう。
そんなカナディアンロッキーの中心に位置し、観光の拠点となる町、バンフ。バンフ国立公園をはじめ、周辺にはヨーホー、ジャスパー、クートニーなどの国立公園があり、氷河、湖など絵葉書のような風景が広がる大自然に囲まれた町は、もともと温泉が発見されたことからはじまった湯治の町でした。
最初に発見された温泉、ケイブ&ベイスンは現在史跡として町の歴史を伝えており、温泉に触ることはできませんが、そんな町の丘の上には、今でも気軽に湯治を楽しめる温泉施設がありました。

★★★☆
★★
★★★★
★★★
★★

Banff National Park
403-760-6686
URL :  http:///www.hotsprings.ca/
入浴料金 :  8 CAD
access: バンフの街中から5kmほど丘を登った所にあり、バスもしくは車(広い駐車場あり)で行くことが出来ます。また、急がないならトレッキングコースもあるので、バンフの町を見下ろす景色を楽しみながら歩いて行くことも出来ます。
1. 2.
1: 山々に囲まれたバンフの街並み。きれいなダウンタウンには、
   可愛らしいカフェやレストラン、お土産物屋などが並んでいて、ぶらり散歩も楽しめます。
2: バンフとジャスパーを結ぶアイスフィールドパークウェイには見所が山ほどあり、
   沢山ある湖の中でも、このペイトー湖の色の美しさは素晴らしいです。
アッパー温泉は、ケイブ&ベイスンの発見の翌年、1884年に発見された歴史ある温泉ですが、現在では新しい日帰りスパとして親しまれています。
サルファー山(直訳で硫黄山、温泉成分からの命名です)の斜面にあって、街を見下ろす位置にあるアッパー温泉は、ロッキー地区の中でも一番有名かつ人気のある温泉施設でしょう。というのも、カナダで温泉とは、日本のような町中の日帰り温泉でなく、自然の中に湧き出した野生の温泉がほとんど。大きな街から歩いていける温泉というのは珍しいなか、ここはアクセスが非常によく、ふらっと気軽に楽しむ事ができるからです。

3. 4.
3: アッパー温泉入口、このアクセス遊歩道脇には温泉が流れています。
4: メインプールと施設外観。新しくきれいな施設です。
100年以上も前に発見されたバンフの温泉ですが、公共浴場は1905年に作られました。それが火事で焼けてしまって、現在のアッパー温泉の施設は1932年に建てられ、その後何度も改装されているそうです。95~6年にかけての大改装のおかげで、現在は一見すると、まるで最近出来た新しい施設のよう、歴史ある施設とは思えないきれいさです。
さほど大きくない建物の中には、脱衣所やちょっとした売店と小さなレストラン、マッサージスパがありました。

5. 6.
5,6: メインプールからの眺め、写真をうまく撮れなかったのが残念ですが
   ロッキーの山々と針葉樹の森、バンフの街を見下ろせる、素晴らしい眺めです。
入口で入場料を払って、男女別のロッカールームへ。この時タオルなども借りられます。
脱衣所にはロッカーがずらっと並び、シャワーやドライヤーもついています。ここで水着に着替えたら、外の温泉プールへ。
かすかに硫黄が香る無色透明なお湯の温度は、場所によって38~40℃ほど、涼しい時期のバンフではちょうどよいかややぬるめの長湯が出来る温度です。湧出温度は季節により29~47℃と変化し、温度が低い時は加熱をしているそうです。
人気スポットだけに常に人が沢山いて、子供が遊んでいるプール的な温泉ですが、ほどよい温度の湯に浸かりながら、周辺に広がる森や山々をぼーっと眺められるのはやはり気持ちよいです。体は温かく、外に出た顔はひんやりとして、目をつぶれば日本の冬の露天風呂に入っているようです。あとは、水着を着ないで入れる個室風呂などがあれば(もっと言えば源泉そのままの湯があれば)もっといいのですが、それは贅沢というものでしょう。

7. 8. 9.
7: 道路わきに流れるあつあつの温泉、硫黄臭が漂っています。
8: フロントの様子。ここで入場料を払ってから男女別のロッカーへ向かいます。
9: 早朝、町外れを散歩をしていたら、木刀を打ち鳴らすような不思議な音が。
   何かと思ったら、路上で大きなトナカイが激しい喧嘩をしていました。危ないので遠目に見学。
   観光化されているとはいえ、まだまだ野生動物が普通に歩いていたりして驚きます。

10: バンフ国立公園の見所のひとつ、優雅なリゾート、レイクルイーズ。
11: 背景の山々のせいか、ガソリンスタンドですら絵になってしまうカナディアンロッキー。
10. 11.

温泉プールは、あくまでプールなので、消毒加温で多少温泉味が落ちてしまっていますが、アクセス途中の遊歩道脇には、素晴らしい硫黄臭と煙がもうもうとたつ、素の温泉が山の斜面を流れていました。しっかりとオレンジ色の析出物がこびりついている素晴らしい湯は、硫黄だけでなくカルシウム、炭酸、マグネシウムを含んでいるそうです。

そんな実力ある湯を気軽に楽しめる、アッパー温泉。素晴らしい眺めの中、温かい湯にのんびり浸かれる人気の日帰り温泉は、ロッキー観光の合間、ハイキングなどで疲れた足腰を癒すには最適だと思います。
氷河見学や森林浴で感じる大自然を、直接全身に感じることができる、地から湧き出る温泉体験。ロッキーに旅行に行く時は、トレッキングシューズと共に、水着とサンダルをお忘れなく。きっと素敵な思い出になるでしょう。 <2007.9>