HOME |  SITE MAP | CONTACT

Hot Spring Cove, Tofino, Vancouver Island : heavenly-spring.com

Hot Spring Cove, Tofino, Vancouver Island

Hot Spring Cove, Tofino, Vancouver Island
カナダの南西端にある、バンクーバー島。バンクーバー郊外の港から、フェリーで1時間半ほどで着く、太平洋側最大の島には、ブリティッシュコロンビア州の州都でもあり、花の都として知られる観光地ビクトリアなどの見所があります。そんな島にあるカナダ初の海洋公園、100km近くにわたって無人の海岸線が続くパシフィック・リム国立公園地区には、太平洋の荒波と一体となった秘湯、海中温泉がありました。
シャチやホエールウォッチングで知られるトフィーノの街から北へ約40kmの無人の入り江には、50℃の天然温泉が滾々と湧き出ています。

★★★★☆
★★★☆
★★★★☆
★★☆
★★★★★

Tofino,BC V0R 2Z0
250-725-3414 (Tofino Chamber of Commerce)
URL: http://www.britishcolumbia.com/hotsprings/?id=16
入浴料金 :  3$
access: Tofinoの町から37km北東にある海岸沿いにあり、陸路でのアクセスは出来ません。トフィーノの町から出るCove行きの小型飛行機か、温泉行きのツアーで行く事ができます。どちらも100ドル前後。
1. 2.
1: バンクーバー島まで渡るフェリーの上から。小さな島々を縫って進む楽しい船旅です。
   フェリーは季節によって1~2時間に1本、早めに並ばないとチケット切れになるので注意。
2: トフィーノの街、レストランや小さな宿、ツアー会社が数軒並ぶ可愛らしい町です。
この温泉までの道路はなく、海を挟んでいかなくてはいけないため、トフィーノからウォータータクシーか水上飛行機、もしくはホットスプリングスツアーに参加するしか行く方法がありません。
一番手軽な行き方はツアーに参加すること。町の中にいくつもあるツアー会社それぞれ、主催しているツアーが微妙に違うので、時間と値段と予約状況で好みの物を選べます。また、ツアーだと、温泉だけでなく、行く途中でのホエールウォッチングなどが含まれているので時間がある人にはお勧め。鯨だけでなく、岩場で休んでいる野生のトドや、白頭鷲やブラックベアなど、様々な自然界の動物達と会うチャンスもあります。ただ、その観察時間の分、温泉にいる時間は短いので、単純に温泉だけ楽しみたい人は飛行機で。結局どちらも金額は同じ位です。


3. 4. 5.
3: こんなボートで温泉まで行きました。旅行会社によって持っている船が違うので、
   酔いやすい人には、もう少し大きめのボートを選ぶといいと思います。
4: 防寒スーツ、手袋、帽子一式(ツアーに含まれる)を渡され着替えた所。北の海はやはり寒いのです。
5: 温泉周辺の地図、左下の赤丸が船着場、
   そこから点線のトレイルを歩いて半島の先の温泉を目指します。
早朝ビクトリアを出て、車でトフィーノまでとばして5時間ほど、昼前についてすぐツアー会社をいくつも巡って、当日昼過ぎに参加できる温泉+ホエールウォッチングツアーに参加しました。
小さな港横の小屋で、簡単な説明を聞き、防寒着に着替えていざボートへ。船酔いをちょっと心配していたのですが、多少の揺れはあれど、潮風が気持ちよく、景色に夢中になっていてさほど気になりませんでした。

また、ガイドさんがふと鯨らしき物を発見、プシューっと呼吸のための噴水が見えたら、その後を追っていきました。3~5分ごとに必ず呼吸をするので、ひたすらそのプシューを待って、出た!といってまたその方向に向かって行って待って・・・の繰り返し。はじめはいちいち感動してカメラを向けていたのですが、結局行き返り合わせて2時間位見ていて、1回尾っぽが見えただけ。正直最後の方はもう飽きていました。

6. 7.
6: 船着場からのトレイル、片道30~40分ほど原生林を歩きます。
7: これがついに着いた温泉、皆そこら辺に荷物を置いて着替えています。
さて、もうウォッチングはいいよーと思い出した頃、1時間半ほどたって、やっと温泉のある半島に着きます。絵画のような風景の森に囲まれた入り江に建物などはなく、ただ周辺の地図、案内板が建っていました。ここから木製デッキのトレイルを温泉まで3、40分ほど歩きます。どこかやや枯れた屋久島といった雰囲気のトレイルは、デッキに旅行者が名前や団体名を彫っていたりして、風景とそんな旅人の足跡を見ながら、それなりに楽しめるものでした。

ついに着いた温泉は、半島の先、海に突き出た小さな岩の割れ目にありました。温泉の手前に着替え用の小屋が1部屋(なので並ぶ)とトイレ、横にちょっとしたテラスがあるだけ、ほとんど野天と思った方がいいと思います。皆そこら辺の岩の上に荷物を適当に置いて、こそこそっと着替えていました。

8. 9.
8: 海側から温泉の流出方向を見た所、陽気なおじさんが熱い浴槽を独り占め。
9: 海側を見た所。そのまま波が海水を運んできます。
温泉は森の奥から湧き出して、小川となって流れてきています。湧出温度は50℃ほど、それが岩場まで来て、小さな入り江のような岩の割れ目に滝のように落ち、そのまま海へと流れ込んでいるのです。
岩の割れ目が長細い浴槽となっていて、一番手前が温泉滝(打たせ湯状態)、45℃ほどで、海に近くなるにつれて、海水とまざってぬるくなっていっています。これが調度良く、25℃、35℃、40℃といった具合に、細かく分かれた自然の浴槽に温度差を作っていて好みの場所でくつろげるのが嬉しかったです。

10. 11.
10: 温泉滝のうたせ湯を上から見下ろした所。やはり年配の方々が真剣に打たせていました。
11: 途中の岩場にいたトドの大群。なぜかとっても臭かったです。
十分に温かい湯と開放的な雰囲気を楽しめる秘湯、出来ることなら数時間ぼーっとできたらよかったのですが、ツアーのため1時間ほどで出ることになりました。ツアー客が来ると一気に混むのですが、それ以外の時間は空いているようなので、純粋に温泉を楽しむなら、やっぱり飛行機で行った方がよかったかも・・・と後ろ髪引かれながらトレイルを戻っていきました。また、時間に余裕があれば、早朝や夕日の沈む時間など、刻々と表情を変える自然光と海を楽しみながら入れればどんなに素晴らしいかと思います。

以上、飛行機か船でしかいけない海中温泉。バンクーバー島に行く機会があれば、秘湯好きの方は是非一度のぞいてみるといいのではと思います。また、ホエールウォッチングなど野生動物観察に興味がある人や、スパ好きの人にもトフィーノはお勧めです(有名旅行誌「Travel + Leisure Magazine」の年に一度の人気投票、2008年度はトフィーノにあるホテル「Wickaninnish Inn(ウィカニニッシュ・イン)」の “Ancient Cedars Spa(アンシエント・シーダーズ・スパ)”が、世界No.1のホテル・スパとして選ばれました)。
ちなみに、野天に入りに行くだけで100ドル?とか疑問に思っちゃいけません。そこまでの道のりや、町周辺の風景全てがカナダの自然を楽しむ1つの大きな温泉旅行なのです。青い海に浮かぶ島々と緑の入り江、深い杉の森、澄んだ空気、そしてあつあつの海中温泉。是非、レンタカーで自由気ままにゆっくりと時間をかけて海岸地区を楽しむことをお勧めしたいと思います。 <2007.9>

※ 入浴料は無料、と書いていましたが、実際は州立公園管理局の方針で3ドルの入浴料が徴収されるとのこと(ただし管理人が見当たらず払いたくても払えない場合あり、ツアーなどではガイドが徴収してくれます)、佐藤さん情報ありがとうございます。