大仁温泉は、ちょっと変わった歴史を持つ温泉施設です。昔ここには金山があり、徳川幕府の資金源として慶長小判用に金を産出していました。1935年、坑内をボーリングした際、温泉が湧出したので、この温泉を鉱山労働者向けに提供しようと公衆浴場が建設されました。が、1942年に採掘中に坑内に温泉が噴出したため操業休止を繰り返し、ついには1973年に閉山してしまったのです。 それから30年ほど、閉山の原因になった温泉を活用しようと、ついに2001年百笑の湯がオープンしたのですが、今でも施設前には廃墟となった金山が堂々と聳えています。 そんな古い施設とは対照的に、百笑の湯は近代的大規模施設で、温泉だけでなく、ジムや食品店など様々な要素が詰め込まれています。 |
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1: 洋風なエントランス、左側が温泉施設、右側がスポーツジムです。 2: 金山の廃墟が目の前に。廃墟マニアには結構有名なスポットらしいです。 |
入口を入ると大きなフロントとショップがあり、左右に男女別の浴室入口があります。2階には、休憩室と宴会場、食事処、マッサージコーナーなどがありました。 浴室ですが、健康ランドのように色々な浴槽が並んでいます。アルカリ性単純泉の温泉浴槽に加えて、塩風呂(死海と同じ位の濃度で体が浮く)、紅茶風呂、ワイン風呂などなど。極めつけは、ドクターフィッシュ浴槽があったこと(時期的なイベント風呂かもしれませんが)。 露天風呂もあり、サウナも3種類ありました。かなり長い時間を過ごす事のできる浴室は、徹底してお風呂アミューズメントを追及している様子が気持ちよかったです。 |
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3: 裸で入る温泉ゾーンのほか、ジムエリアに水着で入る歩行湯がありました。 4: 露天エリア。打たせ湯や寝湯がありました。 5: 露天にあった濁り湯。入浴剤だと思いますが白い雰囲気よい湯でした。 6: 本格的な砂風呂がありました。砂も2種類から選べます。 7: 広々休憩室。人気エリアのため空席を見つけるのが大変! |
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お風呂から出たら、休憩室で休んだり、食事をしたりマッサージしたり、大体のものは揃っています。 この施設のオススメスポットとしては、本格的な砂風呂があり、ここではなんと2種類の砂から選べてしかも比較的安い(700円)ので、私はこのために百笑の湯に行ったようなものでした。それから岩盤浴や汗蒸幕があるのもポイント。温浴好きの喜ぶ物が色々つまっています。後は、横にあった地元の食材を売る食品店、ドライブ帰りのお土産を買うにはちょうど良かったです。 |
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8: 施設横にある、同系列のコテージ型ホテル「オリーブの木」。 可愛らしいドームハウスは1戸1泊15,000円と大勢で泊まればリーズナブル。 9: 食堂で売っていた、名物黒はんぺんの入った静岡おでん。タレと青海苔がたっぷりと。 10: お気に入りの汗蒸幕、本格的に麻袋も用意されていました。いい汗でます! 誰もいないと思ったら、麻袋をすっぽりかぶった人がいたりしてびっくりしました(写真左の物体)。 |
南西伊豆に行く途中に寄るには比較的便利な場所にあって、修善寺も近く、これだけの内容の施設なので、地元客とドライブ客で平日にもかかわらず結構な混み具合でした。外観は洋風でも、休憩室などべたべた温浴風なので、雰囲気重視の女性などにはどうかな、と思うところはありますが、それでも充実した施設内容には、大抵の人が満足できるのでは、と思います。 とにかく、個人的に砂風呂はオススメ!ふらっとドライブ中にひとっぷろ浴びるだけではもったいない、せめて3時間位は用意して臨みたい施設だと思いました。 <2006.12> |