素晴らしい大自然が残り世界遺産にも登録されている北海道、知床。その中でも人気の観光スポット、知床五湖の近くに、日本最東端の温泉旅館、岩尾別温泉、地の涯があります。 なにしろ、そんな北の果て、冬は道路が雪に閉ざされてしまうため、4月下旬から11月初旬までの間のみの営業している秘湯的なお宿です。また、羅臼岳登山道入口が近くにあり、ホテル前の露天風呂を無料開放しているので、登山家にも親しまれている温泉だそうです。 ![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
1. | 2. |
1: すぐ近くの知床五湖、季節や天気によって全く違った表情を見せてくれます。 5月は鹿の繁殖シーズンだったらしく、お腹の大きな雌鹿がもりもり新芽を食べていました。 2: ウトロから知床五湖へ向かう道沿いに宿への分岐道の表示が出ています。 3: ホテル外観。名前からすごい秘湯の鄙びた宿を想像していたら、意外に立派な建物でした。 4: 入口とロビーも近代的。日帰りでお風呂利用の後はここでまったりできます。 |
3. | 4. |
![]() |
![]() |
私は知床観光の途中、日帰りで利用したのですが、平日の昼だったせいか、オフシーズン(5月)だったせいか、貸し切り状態でとてもくつろげました。 フロントで入浴料を払って浴室へ。男女別の更衣室と内湯浴場があるのですが、その廊下から混浴のお風呂がまるみえでちょっとびっくりしました。 |
![]() |
![]() |
5. | 6. |
5: 大浴場、普通のタイル張り、定員10名程度のお風呂です。 曇りガラスの向こうは混浴の露天風呂になっています。 6: 女性用の露天岩風呂、混浴のお風呂に比べると小さいですが、ここでも十分くつろげます。 |
大浴場は、あまり秘湯らしくない雰囲気ですが、なめらかな透明のお湯がちゃんとかけ流されているのはとても気持ちがよかったです。2つの浴槽は、温度違いになっていました。 内湯で体を洗って、お湯を体になじませたら、さっそく目的の露天風呂へ。まずは3つのうちのひとつ、小さな岩風呂(写真6)ですが、定員5名ほどの小さなもので、塀で囲まれているくぼんだ池のような感じです。特別解放感がある、というわけではないのが残念でした。 |
![]() |
![]() ![]() |
7. | 8. 9. |
7: 混浴の大露天風呂。大自然に囲まれた開放的な雰囲気かと思いきや、 ホテルの従業員寮から見えてしまったり、意外に秘湯感が少なくて残念。 8: 脱衣所、シンプルきれいです。 9: 大浴場から露天エリアへの通路にある、個人用露天風呂。 |
ところで、大浴場から露天風呂に移動するには、不思議な通路というか、個人用の露天風呂(写真9)の横、浴室の裏を通っていかないといけないのですが、この個人風呂は廊下から丸見え、メインの大露天風呂も、どこからか視線を感じるような微妙な作りで、地の果ての大自然の中のお風呂を期待していただけに、ちょっとがっかりしました。 もちろん、露天風呂は十分広いのですが、なんとなく塀に囲まれた感があるような、むこうに見える建物の窓が気になるというか。お湯はとても気持ちいいので、宿泊して夜に入ればとてもいい雰囲気なのではと思いました。 さて、岩尾別温泉の露天というと、このホテル内の温泉より、ホテル前にある露天風呂が有名なようです。というのも、登山口の近くにあって無料。登山後にふらっとひとっ風呂できる、とっても素敵なスポットなのです。 |
![]() |
![]() ![]() |
10. | 11. 12. |
10: ホテルの駐車場から川方向に降りたところにある、3段になっている三段の湯 11: 三段の湯から少し奥、川沿いに歩いたところにある表示 12: 滝見の湯、定員ぎりぎり2名といった感じの小さな湯壷です |
この無料の露天風呂は原生林の中、ホテルの駐車場の横に、本当にオープンな状態にありました。やや白濁したきれいな色のお湯が段々に流れていく様は見ているだけで癒されます。 また、この三段の湯の湯から更に林の奥に入った所、川沿いに更に秘湯ムードたっぷりの滝見の湯があります。この地域は、ヒグマの生息地でエゾシカやキタキツネも見られますが、ここならお湯に入りながら、野生動物ウォッチなんてことも出来るかも知れません。 どちらも、素晴らしい自然のかけ流し温泉ですが、ただ本当の野天で脱衣所などはなく、トレッキング道の横にあるので、ちょっと女性にはハードルが高い温泉かもしれません。が、水着がOKとのことなので、水着と着替え巻き用バスタオルを用意していくといいかと思います。 また、5月は全く貸し切り状態で利用できましたが、ハイシーズンの夏は、人気だけに混むこともあるそうです。やはり女性が一人で入るにはちょっと勇気がいりますが、友達や夫婦で一緒なら、楽しく気軽に楽しめると思います。 以上、日本最東端の秘湯的温泉、トレッキングや知床観光の途中の日帰り利用もいいですが、次回はゆっくり宿泊して、夜の露天風呂や早朝の貸し切り状態の三段の湯を楽しみたいな、と個人的には思いました。 <2009.5> |